サザンカを生ける・大空(おおぞら)

我が家所有の裏山のサザンカの花が終わりに近づいたので選定もかねて生けたのである。

サザンカは非常に多くの品種があり、微妙な違いで名称がわかれるが、おそらく大空(おおぞら)である。

サザンカはいわゆる街のお花屋さんでは鉢植え以外にあつかってるところもないので、野を走り山を登り森に分け入り野の花、野草、山木を採取し生ける象形流華道の独壇場である。

サザンカは元来花弁が落ちやすく、さらに終わりに近づいているので、テレビショッピングで買った高枝切りばさみで慎重に切り落としたのである。

「やらないよりマシ」を念頭に何事にも全力を尽くさない象師匠であるが、ここはひとつということで限界の注意を花に向けたので、気功法の一環としての象源流華道としては痛しかゆしである。

とにもかくにも、山中に咲くサザンカの迫力を垣間見ていただければ何よりである。

サザンカ(山茶花、茶梅)はオキナワサザンカとも呼ばれ、ツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹である。

サザンカは日本の固有種で、ツバキによく似ており間違えられやすいが、ツバキよりも小さく、新梢と葉柄、葉の裏表の中央脈、子房に短い毛があり、花弁は基部で合着しないので花が終わると1枚ずつばらばらと散るのでわかるのである。

これがよく似ているので、一般的にはなかなか区別がつきにくく、自宅の庭のサザンカをツバキと思い込んでいる人も多々おられるかもしれないのである。

また、ツバキは早春から春にかけて咲くのに対し、サザンカの野生種は10月から12月に白い花が開花し、晩秋の花として親しまれてきたのである。

もちろんあたしが生けたのは山に分け入り採取した野生種であるので、まさに「晩秋の花」であるのは言うまでもないことである。

この「山に分け入る」ことこそ気功法の一環としての象形流の本領発揮で、山の樹木の氣をいかんなく吸収して氣を高めるチャンスであるわけである。

象形流華道は気功なのか生け花なのかと問われれば、「氣の氣の生け花」と答えるのである。

生け花によって氣を高め、高めた氣で花を生けるという氣の相乗効果である。

サザンカは椿よりも耐寒性で劣り、原産地は本州の山口県、四国、九州、沖縄であるが、まあ、東京でも普通にみられる花である。

耐寒性が弱いので庭木の場合は多少の手入れ必要かもしれないが、山には普通に咲いているので、0度以下にほとんどならない東京ではそんなに気にする必要はないかもしれないのである。

象気功

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