ホトトギスとノアザミを生ける

上部の花がノアザミで下部の花がホトトギスである。

もちろんあたしが山野を駆け巡って採取した野の花であるので、鮮やかさはないが、そこはかとない野辺の野趣を生けてみたわけである。

どこからも見られるように三次元に生ける西洋生け花とちがい、日本では床の間に生けることを基本とするため、おおむね見る方向を定めて生けるわけであるが、まあ、道場の入り口に生けるので、前から見るように生けたわけである。

もちろん象形流華道は氣の習熟の一環でもあるので象気功タームの「こだわらない」を第一義とするが、芸術としての鑑賞という観点から当然見る方向を定めるのは当然である。

天井が高いので上にも広がるように鑑賞枠を考慮したわけであるが、若干横に広がってしまったのは神の思し召しである。

ノアザミ(野薊・野あざみ)の学名はCirsium japonicumで、キク科アザミ属の多年草でアザミはこの仲間の植物(アザミ属)の総称である。

花色はごらんの赤紫色や淡紅色のほか、白色もあり、別名コアザミとも呼ばれるのである。

アザミの由来については、葉の縁にとげがあり触ろうとするとトゲに刺されて「イテテテ、あざむかれた」という意味合いからついたという説があり、そこから花言葉は「触れないで」であるそうである。

ホトトギス(杜鵑草・杜鵑)は学名Tricyrtis hirta でユリ科ホトトギス属 の植物で、日本、台湾、朝鮮半島に19種が分布する多年草である。

鳥のホトトギス(不如帰)の胸にある模様と似ていることからこの名が付いたといわれ、葉にある斑点は 花が咲く頃には消えるということである。 

9月12日の誕生花で花言葉は 「秘めた意志」である。

最近はどんな花もスマホで写真検索ができるので、いいかげんであやふやな通称でなく正確に調べられるので非常に便利である。

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