季節外れに咲いていたヤマツツジを生ける

うちの裏山を散策していたら季節外れにヤマツツジが咲いていたので、散策の折にはいつも携帯している愛用の生け花鋏で切って道場入り口の花器薄端に生けたのである。

ヤマツツジ(山躑躅)はツツジ科ツツジ属の半落葉広葉樹の低木で、北海道南部・本州・四国・九州と広く分布しており、別名はエゾヤマツツジ、テリハヤマツツジ、ムラサキヤマツツジなどである。

ヤマツツジの花期は6月から8月であるので、10月も下旬に咲いてる風景におやと思って花材としたわけである。

その風景を活写するべく留意して無造作に生けたのである。

いけばなはこの「無造作」が大変難しく、どうしても作者の意図が先走って野趣が感じられなくなってしまうのである。

象形流では野趣を常に意識し、花をその存在のままに生けるということを基本とするのである。

それが氣の流れを生けるということであるが、氣がわからないものにとってはなんのことか分かるわけもないのはいうまでもないことである。

感性あるいは感覚でそれを感じていただければ氣を生ける華道家としてはこれ以上にない喜びである。

ヤマツツジを鉢植えはともかく切り花として店頭販売している花屋さんもなかろうから、自然の野の花や野草や樹木を採集して生ける象形流華道の独壇場である。

一般に小売りされている切り花にはない花も生けることができるのは生け花を生きがいとするものにはこれ以上ない喜びである。

また、実際には数本で数千円となるような花を何本も生けることは個人では負担となるが、象形流華道は自然の野の花や野草であるので、本数あるいは量は思いのままに大きく生けられるところも大変な魅力である。

もちろん自然の花あるいは野草あるいは樹木であるので、派手さはないが、そこはそれ太古の昔を彷彿とさせる原種の野趣を生けるわけである。

象気功

コメント

匿名 さんのコメント…
花のことは全くわからないですが、象師匠の生ける花は美しくて毎回感銘を受けています。
これからも楽しみにしてます。

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